17年
新本格魔法少女りすかを語るにはこの17年を語らなければならない
と思いこのタイトルにしました
2020年12月9日
ついにやってきましたりすかシリーズが完結を迎える時が
誰もがもう書けないんじゃないかと思ってあきらめていたシリーズが
「17年」経ってようやく
「17年」といキーワードがこんなにも重要になってくるなんて当時は夢にも思いませんでした
10歳のりすかが致死量に至るほどの血を流すことで魔法が発動し一気に「17年」
時間を短縮し27歳の大人に成長するという設定の本作ですが
17年前の2003年にファウストという雑誌で連載が始まり単行本も3巻まででていて
最終巻を目前に2008年ファウストが終了してしまい途中で止まってしまった作品
ファウストに載った10話は単行本されることもなく幻の10話になってしまった
私が西尾維新作品に出会ったのがちょうどりすかシリーズがとまってしまった時くらいでしょうか
17年とは言わないにしても私も12年くらいは待っていたことになりますね
12年も長かった..
そして西尾維新先生の集大成ともいえる「西尾維新大辞展」と「混物語」がりすか完結のきっかけにもなったんではないでしょうか
本人も言っていましたけど特に混物語の影響は大きかったんでしょうね
西尾維新先生ももう書けないと思っていたりすかちゃんが書けてましたから
それに関しては物語シリーズをずっと続けてきてよかったなと素直に思います
さて本題に戻りますけど今回りすか完結にあたって
2003年の西尾維新 vs 2020年の西尾維新と本人も表現していましたけれど
ということは読者だって当時の自分 vs 今の自分みたいな気持ちで臨むべきなんでしょうか
でも読んでいるうちに当時を振り返えざるを得ませんでした
当時は27歳って大人だなーと思っていましたけれど
いざ自分が大人になるとそうでもないなって感じで
りすかやキズタカを置いて一人だけ大人になっちゃった感がずっとあったんですけど
そんな気持ちを解消してくれた一冊でした
ちゃんとりすかもキズタカもツナギも2020年に来てくれたし
2020年にちゃんといたんだなって読んでいて現実と物語がごっちゃになっちゃうような不思議な感覚でした
ところで完結にあたって17年も経ってしまった訳なので
当時の設定を変更せざるを得ない部分が多かったというかほとんどでしょうけれど
折口きずなと水倉鍵の設定がやっぱり少し雑に感じてしまいました
その辺は西尾維新先生がこの17年で失ったものになるんでしょうか
折口きずなは当時どんな設定を用意していたのか気になる部分ではあります
水倉鍵に関してはもう言わずもがななところはありますが
今の西尾維新先生にそれこそ水倉鍵は書けないというか書けてないんじゃないかと思ってしまいました
扇ちゃんの存在がそれだけ大きすぎるということでしょう
私の中でも扇ちゃんが大きすぎる
いつか水倉鍵と忍野扇についても詳しくまとめたいなと思っています
という訳で私の17年間の重い想いを綴ってみました
2020年の今だからこそ書けた一冊2020年の今しか書けない一冊に仕上がっております
「新本格魔法少女りすか4」幻の10話も幻じゃなかった!!
ぜひ10話と11話の間は12年空いてると思ってお読みください
魔法みたいな一冊でした。
ところでりすかが完結したことによって世界シリーズの完結も期待大になってしまったけれど
あんまりバタバタと長く未完だったシリーズを終わらせに来られると
えっ西尾維新先生死ぬのって不安になっちゃうからゆっくりでいいよ